第10回関西金亀会総会が10月29日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪で開かれました。総会は2018年6月以来4年半ぶり。来賓を含め85人が参加しました。年長の彦根中学卒業はお二人。そのほかは彦根東高校卒になりますが、この会では若手とか次世代とか言われる東20回以降が8人。若いといっても、60代後半になる方も。

総会は20年6月に開催の予定でした。ところが、世界中を襲った新型コロナウイルス感染。

“3密”厳禁の日常が続いて、総会は延期また延期の繰り返し。今回も開催するかどうか、役員会は慣れないリモート会議を度々開いて議論してきました。ホテル側とも交渉。「感染予防対策を徹底して開催する」と方向が定まったのは8月でした。

このホテルを会場にするのは初めてです。開会は朝11時。受付設営や地下鉄駅からの案内役などで役員は10時集合でしたが、もうその時間に会場に着いた参加者もちらほら。

正面に彦根東高校校旗が張り出された会場ホール。参加者はほぼ同じ学年ごとに4~5人で丸テーブルを囲みました。全員マスクを着用。テーブルは一人ずつアクリル板で仕切ってソーシャルディスタンスを確保しました。

会の始まりは、前回総会以降に亡くなった同窓生をしのんで黙祷です。

次は彦根中学校、彦根東高校の校歌斉唱でしたが、マスクをしたまま声は出さない。懐かしいメロディーに合わせて、皆さん、心の中で歌いました。

 

会長の片上純一さん(東13回)が登壇し、挨拶。「きょうやっと総会が開催できてうれしい。総会への若手参加を促したいとの思いでアンケート調査を実施し、HPも立ち上げた。しかしコロナ禍もあり、十分な成果を上げられなかった。次期役員陣に委ねたい」と話しました。

続いて副会長兼事務局長の森田定和さん(東14回)が活動報告。片上会長が触れたアンケート調査結果(19年3~9月実施)について「会の活性化を目指し、若い人がどのような考え方でいるか、調査した。新しい形の会員交流会について、役員を配置して検討を重ねてきたが、コロナで中断している」と説明しました。

この後、副会長会計担当の宇野蓉子さん(東13回)が前回総会以降の会計報告を、森田事務局長が関西金亀会規則の一部改正について説明し、いずれも拍手で承認されました。

 

新しい役員は10月1日の役員会で決まりました。新会長に選任された松村正和さん(東16回)が挨拶をし、「きょう15人の同期の仲間が参加してくれた。彼らの協力を得ながら、会を前進させていきたい。目玉事業の『歴史街道歩こう会』『ゴルフ同好会』は続けていく。来年からはいろんな事業ができることを期待している」と力強く述べ、総会のあり方について「年1回にできたら、と考えている。若い世代に参加を促す交流会や同好会も検討していきたい」と語りました。

さらに来賓の細江正人・金亀会会長に「お願いがある」として、「関西金亀会は予算が存在しない。事業はすべて参加者の会費でまかなっているのが現状。ぜひ本部で予算をつけていただきたい」と要望しました。

この後、新役員で筆頭副会長の川瀬辰男さん(東18回)、副会長兼事務局長の原康夫さん(東16回)、副会長会計担当の宇治原ひとみさん(同)が登壇し、松村新会長から紹介を受けました。

 

この後は特別講演です。

著書「雪辱    真説・井伊直弼」が第20回日本自費出版文化賞に入選した野村しずかずさん(東3回)が「幕末史と井伊直弼の真実に迫る」と題して話をしました。彦根藩士・小西貞義が徳川斉昭への仇討ちを果たした史実など、初めて知る直弼にまつわる真相に参加者は熱心に聞き入っていました。

 

午後は懇親会。

ですが、乾杯の前にまずは来賓の挨拶です。

細江正人・金亀会会長(東13回)が「赤鬼魂は連綿と続いている。地元では、彦根城の世界遺産登録のめどが立っている。期待してほしい」と語りました。松村新会長が就任挨拶で示した“要望”については明確な返答はしませんでした。

続いて伊吹直樹・彦根東高校校長(東31回)が登壇。コロナ対策を講じながら学業や部活動に励む学校の現状を話してくれました。「生徒960人のうち4月からコロナ感染者は100人に達している。部活動の多くが全国大会、近畿大会に出場し、英語のディベートでは世界の高校と交流。生徒は彦根市300人、長浜170人、大津など県南部150人と、全県から集まった生徒が切磋琢磨しているのが特長」などと、具体的な数字を上げての説明と現役生徒の活躍ぶりに、会場から「頑張ってるな」「頼もしい」などと声が上がっていました。

そして、いよいよ乾杯です。東高最年長学年の吉田房彦さん(東2回)の発声で「カンパーイ!」。これも声を上げないで‥‥でしたが。

料理はテーブルの個々の席に一品ずつ運ばれてくる形式。ビールやワインなどアルコール飲料も提供。そのうちにテーブルを立って、和やかに談笑したり、写真を撮り合ったり。初対面で名刺を交換したあと、互いに仕事について話をしたり。学年を越えて交流を深め合う場面もあちこちで見られました。

この間、「歴史街道歩こう会」と「ゴルフ同好会」の活動報告もありました。

そして「若い世代」が揃って登壇です。東22回以降の8人。

一人ずつ自己紹介していきます。まじめに仕事の内容を話すひと、ユーモラスに学校生活を振り返って会場の笑いを誘うひと。初めて総会に参加した人が多く、高校時代のエピソードなどを話すうち自ら感極まってハンカチで目を拭う人も。

楽しい懇親の2時間はあっという間に過ぎてしまいます。

応援歌の合唱のあと、森田事務局長が閉会の挨拶をしました。

「私が初めて総会に参加したときは(同じ学年はおらず)一人だった。しかし次は仲間を連れて来ようと思った。きょう一人で来られた若い人も、きょうは一人だが次は仲間を増やすシーズ(種)になってもらいたい」

熱のこもった若い世代への仲間作りと結束の呼びかけ。

最後に、参加者全員が前に並んで記念撮影し、楽しい会を締めくくりました。